©Copyright-2015 熊本地域医療センター All Rights Reserved.

平成28年度 熊本地域医療センター 病院指標

年齢階級別退院患者数

当院は、かかりつけ医の先生方と共同で診療を行う開放型病院であり、また、地域医療支援病院として、幅広い年齢層の患者さんに、紹介患者に対する医療と救急医療の提供を行っております。
年齢層においては、60歳以上の占める割合が全体の約5割となっており、疾患別にみると消化器疾患、呼吸器疾患、次いで循環器疾患となっております。
また、小児救急医療拠点病院として24時間365日、小児科医師による診療を行っていますので、10歳以下の占める割合も全体の3~4割となっております。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

■小児科

小児科では気管支炎、上気道炎、喘息、肺炎といった呼吸器系疾患の症例が上位を占めています。
当院は小児救急医療拠点病院として24時間365日、小児科医師による診療を行っており、急性疾患の短期入院が多くを占めています。長期治療を要する疾患児や慢性疾患児は、患児にとってより相応しい他病院の小児科と連携して診療を行っています。

■消化器外科

消化器外科では胆石、胆のう炎の症例が多く、腹腔鏡下による胆嚢摘出術が症例数として多くなっています。比較的若年層における急性虫垂炎の緊急手術も次いで症例が多くなっています。悪性腫瘍の治療においても症例が多く、治療方法が細分化されているため上位には計上されていませんが、膵がん、大腸がん、胃がん、乳がん、胆嚢・胆管がん、肺がんの症例が以降に続いています。当院は熊本県指定がん診療連携拠点病院として、腹腔鏡下での手術などの高度な治療に取り組んでいます。

■消化器内科

消化器内科では胆管結石、胆管炎等の胆道疾患(悪性腫瘍も含む)の症例が多く、内視鏡的に治療しています。内視鏡治療については、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)をはじめ、先進的な取り組みを行っており、ERCP(内視鏡的逆行性胆道膵管造影)やEUS(超音波内視鏡)等による治療も充実しています。消化器がんも、診断から内視鏡治療、抗がん剤化学療法、緩和医療まで、高度な治療に取り組んでいます。また、当院は内科、外科も夜間休日診療を行っています。腸炎(炎症性腸疾患を含む)や、大腸憩室(大腸の壁が袋状に外に飛び出すくぼみ)のある方で、腹痛や発熱をきたす大腸憩室炎や大腸憩室出血を発症される症例が多くなっています。

■呼吸器内科

呼吸器内科では、呼吸器疾患全般にわたる診療を行っており、肺の悪性腫瘍に対する抗癌剤治療や内視鏡治療(気管支鏡など)を精力的に行っています。症例数としては抗癌化学療法が多く、次いで、診断群分類が年齢や重症度によって細分化されているため、上位には計上されていませんが、肺炎、気管支炎の症例が通年で高齢者を中心に多くなっています。高齢者に特有の誤嚥性肺炎の症例も多く、平均年齢は85歳を超えています。また、重症化しやすいため入院期間も長くなる傾向にあります。

■代謝内科

代謝内科では、糖尿病全般、内科系甲状腺疾患、動脈硬化性代謝疾患を中心に診療を行っています。症例数としては、糖尿病の教育入院や、糖尿病の合併症(神経障害、網膜症、腎症、ケトアシドーシス(高血糖性の急性代謝失調))に伴う入院が多くなっています。
厚生労働省の集計条件に基づき、患者数が10未満の場合は「-」の表示としています。

■初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

当院は、熊本県より県指定がん診療連携拠点病院の指定を受け、当院でがん治療を行うとともに、他医療機関(地元の開業医)と連携した診療を行うためのツールである「私のカルテ」を導入しています。
具体的な当院の初発がん症例の特徴は、大腸がんが一番多く、5大がん全体の34%になります。診断後の初回治療は、約60%が手術となり、その4割が腹腔鏡下の手術を行っています。40%は内視鏡的処置が行われており、ほとんどがStage Ⅰまでの早期がんとなっています。
次に多い初発がんは肺がんであり、全体の26%で、その半数がStage Ⅳのがんで、主な治療は化学療法となっています。初回治療の約30%が手術を行っており、全てが胸腔鏡下の手術となっています。
僅差で3位が胃がんとなり、全体の25%となっています。Stage Ⅰの早期がんが全体の半数であり、初回治療も内視鏡処置となっています。
厚生労働省の集計条件に基づき、患者数が10未満の場合は「-」の表示としています。

■成人市中肺炎の重症度別患者数等

市中肺炎とは、普段の日常生活の中でかかる肺炎のことです。
全体で見ると「軽症~中等症」までの割合が9割となっています。年齢別に見ると「軽症」の平均年齢は50歳台であり、「中等症~重症」は平均年齢80歳台前後の高齢者で、高齢になるほど重症化しやすく、平均在院日数も重症度が増すほど長くなる傾向にあります。
当院では呼吸器内科で肺炎の治療を行っており、併存する別疾患があれば、各診療科と連携し治療を行っています。
厚生労働省の集計条件に基づき、患者数が10未満の場合は「-」の表示としています。

■脳梗塞のICD10別患者数等

ICDとは、WHO(世界保健機関)が定めた国際疾病分類のことで、最新版はICD10となります。
脳梗塞は国際疾病分類としてI63$に分類され、当院では発症3日以内の急性期脳梗塞の割合が高くなっています。平均年齢は73~78歳で、高齢者の方が多くなっています。
迅速な検査、治療後は自宅退院へ向けて、回復支援病棟(地域包括ケア病棟)にてリハビリテーションを行い、75%の方が自宅退院され、25%の方が継続リハビリテーションのために回復期を担う他医療機関に転院されています。
厚生労働省の集計条件に基づき、患者数が10未満の場合は「-」の表示としています。

■診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

■消化器外科

消化器外科では、腹腔鏡下胆嚢摘出術を最も多く行っています。胆嚢結石症、胆嚢炎等の疾患での手術であり、入院期間は平均して8~9日間となっています。腹腔鏡手術は侵襲の少ない、患者さんにとってメリットが多い手術です。次いで、鼠径ヘルニア手術の症例が多くなっています。幅広い年齢層で手術を行っており、3割の症例が10歳未満となっています。入院期間は平均して5~6日間となっています。腹腔鏡下虫垂切除術も侵襲の少ない手術として、症例数が多くなっています。約90%は緊急手術となっており、子供から高齢者まで幅広い年齢層で手術を実施しています。入院期間は手術の重症度で差はありますが、平均して5~9日間となっています。
悪性腫瘍の手術は、切除部位や範囲により手術項目が細分化されているため上位には計上されていませんが、外科手術の3割は悪性腫瘍の手術で、大腸がん、胃がん、膵がん、乳がん、肺がんの症例が以降に続いています。また、当院の特徴として、膵がん、胆道がん、肝臓がん等の手術も多く行っており、熊本県指定がん診療連携拠点病院として高度な治療に取り組んでいます。

■消化器内科

消化器内科では、内視鏡を用いた手術症例が多く、中でも胆道疾患(総胆管結石、胆管炎等)に対して行われる内視鏡的胆道ステント留置術を最も多く行っています。胆汁の流れを良くするため、胆道にチューブを留置する手術です。また、処置具にて胆管結石を砕いたり、採ったりする内視鏡的胆道結石除去術や、膵管の狭窄に対しては、内視鏡的膵管ステント留置術を行います。また、大腸(結腸、直腸)のポリープや腫瘍(腺腫、早期がん)に対する内視鏡手術も症例が多くなっています。入院当日に手術することが多いので、短期入院での治療になります。経口摂取が困難な患者さんに対しては、胃の内視鏡を使って、お腹に小さな穴を開けて、そこから栄養補給を行うチューブを胃に固定する、経皮的内視鏡下胃瘻造設術も行っています。この手術は、他の医療機関からの造設依頼が多く、術後は元の医療機関に戻られるので、転院率が高くなっています。

■循環器内科

循環器内科では、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)に対する経皮的冠動脈ステント留置術を最も多く行っています。虚血性心疾患は、冠動脈(心臓に血液を供給する血管)の狭窄や閉塞によって、心臓の筋肉への血液の供給が不足し、心臓に障害が起こる疾患です。経皮的冠動脈ステント留置術はその狭くなった冠動脈を血管の内側から拡げるために行う治療になります。また、徐脈性不整脈(洞不全症候群や完全房室ブロック等)の治療においては、ペースメーカー移植術を行っており、定期的に外来で動作チェックを行い、交換時期が訪れればペースメーカー交換術を実施します。
厚生労働省の集計条件に基づき、患者数が10未満の場合は「-」の表示としています。

■小児科

小児科では、乳幼児にみられる腸重積の整復術を行っています。腸重積とは、腸の一部が重なり合ってしまい、血行障害、通過障害をきたす病気です。治療は、X線透視下で空気により重積した腸を戻す非観血的整復術を行います。

■その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

重篤な疾患である播種性血管内凝固症候群と敗血症、その他の真菌症、手術・術後等の合併症について発症率を集計しています。
医療資源を最も投入した傷病名と入院の契機となった傷病名が同一かそれ以外で症例数を集計しています。
播種性血管内凝固症候群とは、全身の微小な血管の障害及び血管が詰まることにより臓器に障害が現れます。がんや重症の感染症など非常に重い病気を持つ患者に発症することがあります。また、様々な感染症などから血液に病原菌が入り、敗血症になることがあります。
厚生労働省の集計条件に基づき、患者数が10未満の場合は「-」の表示としています。