第6弾

第6弾

武藤眼科・大久保内科

大久保 康生 先生

 医師会の皆さん、こんにちは。私は熊本市中央区子飼町で開業しています。眼科で開業していた義父と共に新しく内科を併設して武藤眼科・大久保内科医院として再出発し、はや11年の月日が流れました。この間に私で手に負えない多くの患者様を地域医療センターに診ていただいて大変感謝しております。まだ一度も紹介の際に断られた事がなく、一開業医の大きな支えになっています。これからもこの関係が続いていくことを願っております。
 さて先日、すどう・きたの医院の北野くんから地域医療センターだよりになんでもいいから文を書いてくれないかと電話がありました。最初は断ったのですが、彼は高校時代からの友人で無下にできず引き受けて書く事になりました。何を書けばいいのか悩んだんですが、研修医時代における地域医療センターでの夜間当直の思い出をお話しさせていただきます。医師になって半年程たったひよっ子が救急病院で、たった一人で患者様の対応に当たるのです。私達、新人局医の間では肝試しと噂されていました。先輩には何かあったらいつでも連絡をしていいから、地域医療センターの先生も別の部屋で当直しているから大丈夫、大丈夫と言われ送り出されます。すごく恐ろしかったです。当直室に外来看護師の方からの患者来院の電話がかかってきます。患者さんの症状をおおまかに聞いて、急いで救急マニュアルの本を見て治療法を暗記し外来へ診察に行きます。当時診療に自信が全くありませんでした。見透かされたように、こんな若造医師で大丈夫かという患者様・ご家族・看護師の目が突き刺さります。今では考えられない事です。医療事故を起こさなくて本当に良かったです。ただ必死になって自分でやらなければならなかったので実力はついたような気がします。
 私にとっての地域医療センターは医師としての救急医療の原点かもしれません。でも今の若い研修医の方にはとてもオススメできません。この原稿を書いている時、世間はコロナウイルス感染症の第二派来襲で大騒ぎの最中です。外来患者様、病院関係者に罹患者が出ないことを毎日祈って日々を過ごしています。感染症ですので3密対策・手洗い等の徹底やワクチン・治療薬の開発等によりいつかは終わりを告げるでしょうが、来年の秋頃まではコロナが収束する事は無いと考えています。そこで気休めしかなりませんが東京からアマビエが描かれた金太郎飴を取り寄せ職員に配りました。今のところ職員には効果があるようです。With コロナの生活がこれからも継続していく事になりますが、感染症が早く収まることを切に願ってやみません。しかし今回は医師になって初めての経験です。熊本大地震とは大違いで、病院は無事なのに患者様が受診を控えられむしろ暇な状態です。医療経営の打撃も大変心配になるところですが、患者様の状態が把握できなくなり病状が悪化しないか気を揉んでいました。ところが逆に受診された沢山の患者様から診察室を退出される際『先生もお体を大切にしてコロナにかからないでください。先生がいなくなると困ります。』と有難い言葉をいただき心温まる日々です。私たち医療関係者は患者様に生かされているのかもしれません。もう一度当院を受診して治療したいなと患者様に思ってもらえるように、これからも誠実に医師として医療活動をしていきたいと思っています。
 次回の『友達の輪』は熊本大学代謝内科で一期下になる水前寺循環器内科の山口英治先生にお願いしました。私達親しい仲間内では英ちゃんと呼んでいます。水俣市立病院勤務・熊本大学病院勤務時代に食事に行ったり、パチンコ・麻雀などの色んな遊びを一緒にした仲間です。きっと楽しい便りを起草してくれると思っています。次回、英ちゃん先生よろしくお願いします。

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